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日本山岳会青年部「きりぎりす」

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 屋久島は、鹿児島から南に200km程行った周囲140km、総面積500km程の島である。最高峰は宮之浦岳で標高1,934mと九州地方では最も高く、その周囲にも黒味岳、永田岳、栗生岳など大きな山が連なり、洋上アルプスなどと呼ばれている。

 山ヤにとっての屋久島というとすぐに宮之浦川が思い出されるが、実はそれだけではなく、屋久島は、九州一の標高差を持つ山岳地域を抱き、花崗岩の岩、ゴルジュに守られた沢、そして2mに達する積雪というように、本州のアルプスを始めとする山岳地域で満喫される登攀のほとんど全てを行うことの出来る素晴らしいフィールドなのである。

 また、屋久島というと雨が多くて大変というイメージがあるが、季節、地域を問わずいつでも雨が降っているわけではない。実際、梅雨どきから台風シーズンは特異的に雨が多いが、秋は関東周辺とそれほど変わらないし、西部の降水量は東部の約半分で雨天を避けるチャンスは多い。こうした降水量の違いは、雨で洗われて全体的に白い花崗岩が露出し、スケールの大きな沢を楽しめる東部と、奥多摩などに見られる苔むした静かな沢のある西部というように、東部と西部では全く違う渓相を作り出している。標高差と地域差、季節性が加味され、屋久島の山岳はより魅力的なものになっていると言えるだろう。

 昨年の10月は、雨の周期と運悪く重なったこともあって、沢に少し入るだけで終わってしまったが、今回は古い記録を交えて、これまで屋久島で入渓した沢について記述したい。特に国割岳西面の沢については、全く人が入っていないことはあり得ないが、屋久島の沢や岩の多くの記録を収めた「屋久島の山岳(太田五雄著)」という本にも載っていない。手軽に海から登れ、人の手の入らない森に囲まれたよい沢だと思う。

 ただ、屋久島の西部地域は、世界遺産の登録地であり、原生自然環境を保護する上でのコアエリアとして、自分も含めて多くの研究者たちがフィールドとしているため、入山には特に配慮が必要だろう。

 長期滞在しながら、天気の様子を見てチャンスを狙って、沢や岩を登れば、きっと充実するに違いない。興味を持った人は一緒に屋久島に行きましょう!!

(記:朱宮)

 (朱宮の植物や土壌調査の手伝いをさせられる可能性は高い・・・記:三好)

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