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日本山岳会青年部「きりぎりす」

熱い記録の数々と商業誌ではできないような連載で巷で人気の山岳同人誌。まずは手にとって読んでみてください。
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 大人ってなんだろう?
 生きるってどういうことだろう?
 やりたい事が出来なくなる事が大人?
 衣食住を揃えて日々を過ごす事が生きる事?
 だからって子供の頃は何でも出来ていたわけじゃない。
 自分が生きてるって実感が欲しい事もある。
 
 「あの頃は良かったよ。」なんて言う人がいる。
 「俺も昔は・・・・・・。」なんて、ため息混じりに言う人がいる。
 人を縛ろうとする鎖は、時を経るごとに太くなり、そして数も増えていくらしい。自由って言葉の意味は今は良く分からないけど、その内分かってしまう事もあるのかもしれない。
 私もいつのまにか25になってしまった。周囲の同級生達も、多くは会社に勤めて社会人として頑張っている。この先、未来の事を語る事は減っていき、思い出話をする事が増えていくのであろうか。登山なんて、きっと数ある選択肢のうちの一つに過ぎないし、個々人にとってその役目が終わる事もきっとあるんだろう。でも、自分の本心とは裏腹にそんな事を言っているのだとすれば、それはきっと悲しい事だ。

会社に勤めだして、登山から遠のいていった人たちがたくさんいる。その中には、もう登山が必要じゃなくなった人たちもいるのだろうし、そうじゃなくて、悶々としている人たちもいる。健全(?)な社会生活とクライミングの両立というのは難しいものがあるらしい。誰かが、“山ヤの三大北壁は、就職、結婚、出産である”と言っていた。そこで墜落していった者達たちの数は計り知れない。

 山が逃げ場所じゃない事は分かっているし、かといって山に全てを求めるわけじゃない。
 だけど、山に行く事も、生きるためには必要で、情熱はいつだって忘れてはいない。この微妙なバランスを強いられるタイトロープ・ダンスを踊り抜き、子供の時の冒険心をまだまだ持っている社会人はたくさんいる。会社じゃ羊で通しているのかもしれないけど、山の中じゃオオカミ! そんな羊の皮をかぶったちょっと欲張りな永遠の腕白小僧たちの悲喜こもごも、皆様ご参考までに。

 クライミングは思い出話じゃない。

 

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