飯豊連峰/胎内川東俣沢本源沢

●2002年8月25日〜27日
●太田幸介・森啓(日本山岳会青年部)、山田秀明(一橋大学山岳部)
 

8月24日(雨) 
稲田堤14:20〜20:05新発田IC〜22:10胎内ロッジBP 
今年の夏、東北地方は雨が降り続き、目標としていた胎内川も増水が心配で直前まで迷う。が、「週始めから好天が続く」、「岩山で水の引きは早い」と言うことでとりあえず天気の悪い24日の入渓を1日遅らせて胎内に向かう。新発田から山道を走ること1時間、山の中に急に開けた胎内パークホテルで最後の買出しなどを行い、胎内ロッジへ。雨の降りしきる中、仮眠用のテントを張ろうとするが、ポールを忘れたことに気がつく。近くの倉庫みたいな建物の軒下にもぐりこむが、薮蚊が多く寝られなかった。

8月25日(雨のち晴) 
胎内ロッジ8:10〜8:30奥胎内ダム工事現場入渓点
9:06〜12:05楢ノ木沢出合12:36〜14:06作四郎沢出合〜14:40薬研沢出合 15:05〜17:25団子河原BP
翌朝7時過ぎに雨も降り止み、日も射し始める。遠目で濁ってない様だし入渓する。トポに「ひざ上くらいの渡渉」と書いていた比較的広くなっていた入渓点で水位は十分に腰を超えている。やはり水量は多いようだ。
下部廊下は胸辺りの水位のスクラム渡渉、へつり、飛び込みと3ヶ所の泳ぎで通過する。一ヶ所激流を横切らないところがあったが太田が見事なルーファイで飛び込みと泳ぎを駆使して対岸のフレークを掴むことに成功する。楢ノ木沢手前の滝は釜が渦巻いていて突破不能。しょうがなく左岸の灌木帯にあがって高巻く。懸垂15mで降りていると対岸の高台を歩いている釣師らしき単独行の人がいた。浦島までの巻き道(下部廊下から良く見える)を使ったとのことで、良く聞こえなかったが浦島の水位がだいぶ高いといわれていた。浦島までは特に難所は無かったが浦島で直線水路の激流を泳がなければいけないところがあった。山田が5回目のチャレンジで対岸にたどり着くことに成功。その後は流れが速い腰上の渡渉が続くがスクラムを組んで強行突破。団子河原に近づくとようやく川幅も広がりビバークポイントがあちこちに見えるようになる。団子河原の左岸台地に竈付の広い快適なビバークポイントを発見。早速ツェルトを張り、焚き火の準備に走る。

8月26日(晴) 
団子河原6:32〜7:20西俣沢出合 7:40〜9:10堰堤滝上9:30〜11:35一ノ沢出合〜14:28十字峡(本源沢出合)14:58〜19:10本源沢30m大滝下BP
今日も良い天気。水位も10-15cmは減っている。早速朝食を取って核心の上部廊下に向かう。西俣沢出会から急に谷は険しくなり廊下状になる。はじめの2m滝は水流に負けないようにへつり泳いで取り付きツッパリで直上し、次の10m魚留滝はホールドの多い左壁を登る。その後しばらく簡単なナメや小滝が続き、やがて堰堤状7m滝につく。太田リードで左の凹角を登る。途中1ポイント残置ハーケンを頼るが最後に登った山田の時に抜けてあわやグランドしかける(50cmでセーフだったとか)。その後は登れない12m滝があり、右岸を高巻く。一ノ沢を合わせた後の覆い被さったゴルジュは見事。胎内潜りを連想させてくれる。ゴルジュ奥の5m斜瀑はザイルを付けてツッパリで突破。龍の住む4m滝は直登できず、左岸から大高巻きする羽目になる。ゴルジュが深いのでちょっとした滝の高巻きでも結構高く追い上げられる。高巻きが終ると十字峡。本源沢に入るがいきなり大CS滝が出てくる。太田リードでショルダーとチョックストンの隙間にハンマーを差し込みあぶみをかけて突破する。続く連瀑帯は左岸を直登とも巻きともつかない形で突破する。本源沢出合廊下最後の7m滝は手がつけられないので右岸を高巻くが灌木帯までのスラブがえらい悪い。太田が空身で登ってあとはユマーリング。ここまでの廊下で時間を食ってしまい夕暮れが迫る。大慌てで急な灌木帯にザイルを張って懸垂点を探す。ここで日没となるが、かろうじて日のあるうちに下に川原があることが確認できていたので暗闇を30m懸垂する。下降したところのすぐそばの台地を整地してビバークする。

8月27日(晴) 
本源沢30m大滝下7:18〜8:35二股8:47〜12:20一ノ峰12:55〜13:35滝沢岳13:55〜18:25胎内ロッジ18:55〜19:20胎内温泉20:35〜21:10新発田市内
2:20〜9:23向ヶ丘
今日も朝から良い天気。出発後すぐの大滝は右のカンテをザイルを付けて登る。大滝の上は源流の様相を示し、それなりに頭を使う小滝が続き楽しめるがとにかく暑い。昨日までの水に浸かっている時はありがたかったが、標高が低いこともあり源流では辛い。最後の二股を右に行ってしまい綺麗な池塘が点在する草原に出るが結局胎内尾根まで30分藪こぎする羽目になる。胎内尾根は滝沢峰までは草ぼうぼうの藪道で、おまけに全体を通してアップダウンがとても多い。疲れた体にアップダウンの連続、さらに標高1000m近くと非常に暑く、胎内ロッジに着くころは全員バテバテになる。
下山後は胎内温泉(パークホテル)で汗を流し、新発田市内で夕食仮眠をとって帰る。ちなみにこの温泉町営でやっているせいか設備のわりに入浴料も安くお勧めです。

(記:森)


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